この記事は逆TUT Advent Calendar 2024の2日目の記事です．1日目の記事も僕です．

この記事の内容はおそらくインターネット老人会の方々や，それ以前の長老の方々には当たり前のことだと思いますが，昨今のパッケージマネージャに塗れ切っている我々には思いつかないことだったりするので書いてみました．ご指摘などありましたらお気軽に各種SNSなどからお願いいたします．

tl;dr

sudo権限のない計算環境において、Anacondaの仮想環境を活用してNeMoを動作させる方法を解説します。CUDAバージョンの制約やパッケージ依存関係の解決方法について具体的に説明します。

• sudo権限のない環境（TUTクラスタ）でもconda/mambaを活用することでNeMoを動作させることができる
• CUDA 11.8対応のパッケージを指定することでxsnd*ノードでも実行可能
• apt installで導入するパッケージの多くはconda/mambaで代替できる
• conda/mambaで導入できないパッケージは自力でビルドして環境変数を設定することで対応可能

この記事で解説している手順まとめ

0. .cacheディレクトリーを /work/ に持っていく

普通のホームディレクトリーの容量制限が小さすぎるので、これしておいた方が便利。

# ユーザー名の箇所に該当する値を入れてください
mv ~/.cache /work/<ユーザー名>/.cache
# 例
# mv ~/.cache /work/a111111/.cache

シンボリックリンクを作る

ln -s /work/<ユーザー名>/.cache/ ~/.cache

以下のコマンドで確認

ls -l ~/.cache

# 後ろこの用に出れば良し
# /home/0/<ユーザー名>/.cache -> /work/<ユーザー名>/.cache/

1. mambaのインストール

普通のホームディレクトリーには容量制限があるので、まず、/work/<username>に変更しておく。

cd /work/<ユーザー名>